先週初めてナイトクラブに行った。そして酒にハマった。
それはまさに他力本願だった。
流れが変わればいい。そんなことを真剣に思っていた。
今となっては、語れる夢さえもない。強いて言えば、水姫陽ちゃんの握手会に行きたい。それぐらいしかない。
けど、その欲さえも僕には小さいように思えた。
人生の虚しさを僕は全身に浴びた。
虚しく、ただ長い人生は何故こんなにも長く感じるのだろうか。
僕には到底理解できない。
それでも何か、変わらなければ…僕はこのままだ。
頭を抱えワープ新宿に入った。
EDMの強い鼓動に胸を打たれた。
周りは陽キャで溢れていた。
インキャと呼ばれる人種はいなかったと思われる。
僕は同化はできなかったが、少なくともこの雰囲気、僕は好きだった。
何か変わったわけじゃない。
ナイトクラブに行けば人生が少しでも変わるなんて、それはただの都合のいい妄想に他ならなかった。
少しでも、僕はこの雰囲気に同化したかった。
僕はインキャであるが、少なくともクラブハウスという雰囲気に負けるような男のまま人生を終えるわけにはいかなかった。
勉学なしに幸福は得られないが、勉学のみであっても幸福は得られない。
僕にとって勉学は楽しいし、知識を得ることは快楽である。
そう考える人は決してマジョリティな考え方ではないだろう。
それでも僕は様々なことを知り、知識を蓄えたかった。
だが、気がつけばヨウキャを知るようになり、勉学のみで果実を得ることができないということを知った。
僕は"美女"という果実を噛み締めたい。
愛撫に愛撫を重ね、溺愛…彼女に溺愛したいのだ。
1人の美女が眼前を横切った。
あの鼻の丸さ、きっと触り心地が良いのだろう。触りたい、あの鼻を僕はあの鼻を触りたくてたまらない。
ぎっとりと皮脂で覆われている彼女の鼻を触ることは、きっと人生による苦痛に対する緩和剤ぐらいにはなるだろう。
鼻を…触りたい…そのために…力が欲しい。