あっ

君は、消えた。

君の笑顔は、僕の脳内にある。

僕はただ君に人間として見てもらえて嬉しかった。

僕は君に似た人をいつしか求めていた。

だから金持ちになってその「似た人」に愛を伝えたかった。

でも、それはその子に"君"の姿を照らしたかっただけに過ぎなかったわけだ。

そして、"君"に似たその子は、年齢を重ねるごとに"君"とは違う人間で"君"を"君に似た人"に照らすのは、無理があると悟った。

"君"がいなくなってから、僕は自身の空虚感を埋めるために、SNSでそれなりに可愛い子と薄っぺらい恋愛を重ねるだけの日々。

そこに愛があったか。わからない。

ただ空虚感を満たすことに必死だったことはわかる。

僕は1本のタバコを吹かして考える。

そして、僕は考えるのをやめた。